深町丈太郎(寺尾聰)は別れた妻子に未練たらたらの貧乏中年探偵。美人歯科医・杉本麗子(佐藤江梨子)が開業するビルの2階を間借りして事務所を開いていた。ある夜、尾行中の深町は犯罪者と間違われ警察署へと連行されるも、別居中の1人娘・川島カオリ(広瀬アリス)に救ってもらう。しかもカオリは深町に仕事を持ってきたという。翌日、事務所で依頼人を待っていると、ボロボロの紙袋を持った老人・白川秀夫(ミッキー・カーチス)がやってきた。カオリがボランティア活動で知り合ったホームレスだという。一瞬やる気をなくした深町だったが、白川に札束の山を見せられテンションが戻る。白川の依頼は「絶縁中の親戚に手紙を渡してほしい」という簡単なものだった。調査を始めると、親戚は有名な弁護士・水野真一(眞島秀和)と判明。深町は試しに勤務先を訪れてみるが、取り次いでもらえない。その帰り道、ひょんなことからカオリの彼氏・大西裕司(永山絢斗)が検察庁上層部の息子だと知り水野との面会に利用するが、水野は手紙を受け取らなかった…。依頼を成立させ多額の報酬を得るためには、まず白川の素性を知る必要があると考えた深町は、警視庁捜査一課刑事で自分から情報を買っている五島田正春(竹中直人)に調査を頼む。すると白川は28年前の“下田資産家老女殺害事件”で服役していた男と判明する。白川という老人と渡された手紙に隠された衝撃の秘密とは…。